ボクは小学生の時から、他の人とは違うヘッドキャップを被っています。最近まで被っていたのはゼブラ模様で、密集の中でもすぐ見分けられるそうです。
選んでくれるのは父なんだけど、慣れるまでは何となく違和感というか、恥ずかしさが・・・。
最近新しく買ったのも、周りであまり被っている人が少ないのを選んでくれた。
ボクがみんなと同じ様なものがほしそうな顔をすると、父はヘッドキャップは目立たないとダメなんだと・・・理由を聞くと菊池寛の「形」という、短編小説の話を聞かせてくれました。
ストーリーは
「中村新兵衛は、「槍中村」と言われるほどの槍の達人。彼の派手な赤い陣羽織と目立つ兜を見ただけで敵は脅威を感じる存在で、また、味方にとっては信頼の印でした。
ある時、新兵衛は、初陣に出る主君の子からトレードマークの陣羽織と兜を貸すように頼まれました。我が子のように守り役をしていた若君だったので、その頼みを快く受け入れました。
戦では、新兵衛から借りた陣羽織と兜を身につけた若武者を新兵衛と見間違えた敵は逃げ惑い、その隙を突いて若武者大きな手柄を立てました。
一方、槍の達人で戦にも自信満々の新兵衛は、黒の目立たない陣羽織と兜で出陣しましたが、いつもと違う「形」の陣羽織と兜を身につけた彼を見ても、「槍中村」とは気付かないのか敵は一向に怖じ気つかず、勇敢に立ち向かってきました。
新兵衛が、トレードマークの陣羽織や兜を貸したことの後悔がふと脳裏をかすめたとき、敵のつきだした槍が彼の脾腹を貫いていました。薄れていく意識の中で、やっぱり形は大事なんだ・・・と思ったかどうか?」
だからボクのヘッドキャップは、中村新兵衛の陣羽織と兜と同じでボクのトレードマーク。
父曰く、ラグビーの試合中敵を見分けやすいのはヘッドキャップ。最初に強烈なタックルを見舞うと、そのトレードマークを見るだけで敵は怖じ気づき逃げ腰になるので、余計ナイスタックルが入りやすくなる・・・と。
だから、まず形=他の人とは違うヘッドキャップが必要なんだそうです。
でも、敵を怖じ気つかすためには、最初に強烈なタックルをしなくてはいけないんですよね。
ボクは、そんなの怖いし、痛いからイヤ・・・。
カッコだけ一人前と言われないようにしなくては・・・頑張るるゾッ!