八ヶ岳 「ペンションあるびおん」の日々 : 上海の夜

Feb 27, 2010

上海の夜

 蘇州から上海に戻り、レストランで四川料理をいただき、上海ナイトクルーズへ。宝石のようにきらめく上海随一の夜景スポット・外灘を堪能するというクルーズですが、今日は少し霧に霞んでいます。
でもまたそれも良い風景です。世界一高いビル・上海ヒルズ「上海環球金融中心(上海ワールド・ファイナンシャル・センター・高さ492m )」は霞んでほとんど見えません。グランド・ハイアット上海の入っているジンマオタワー(高さ420.5m、88階)は霞んでいますがうっすらと途中まで見えます。一番手前の東方明珠電視塔(テレビ塔・467.9m)は2段目までの球形がハッキリと見えますが、高いのでやはり3段目の球形や先端までは見えません。これらの近代的な摩天楼がそびえ立つのは黄浦江(こうほこう)の東に広がる浦東です。
その反対側の浦西は外灘(英語名:Bund(バンド)と言われています。租界時代(租界とは 国家が土地を租借するという意味)の建物が沢山残っています。清朝はアヘン戦争に破れ、上海は南京条約により開港しなければならず、 英国、フランス、


日本などが租界を持ったそうです。それぞれの租界で警察の管轄が違い、その上、中国全土から難民も流れてきて治安の悪い「魔都」・夢のある魅力的な「魔都」と化したようです。今イルミネーションで黄金に輝くレトロな建物はその頃列国が建てた建物の名残の建物だそうです。
風もなく、それほど寒くない夜だったので、ずっと3階のデッキで過ごすことが出来ました。
船着き場の直ぐ近くでも建築ラッシュです。工事中のビルの上で、夜でも火花が散っているところがあります。またある建築現場を見上げると、そこは鉄パイプの足場ではなく、竹をビニール紐で結わいただけの足場が、延々何階までも続きます。これで大丈夫なのだろうかと心配になります。コストは鉄パイプの8分の1だそうです。

イルミネーションの輝くビルの谷間では、出稼ぎの労働者が身の危険も顧みず汗水垂らし、観光客をめがけて「ぜんぶ1000円」と言って財布や時計を売る人達が沢山街をさまよっています。
また今、ある意味で上海は経済的な「魔都」と化しているのかも知れません。
 昨夜のお夜食に味をしめ、今夜もルームサービスを頼みました。今夜は牛肉麺とクラブサンド。合わせて64元でした。毎食余るほど出るのに、どうしてこう食欲があるのでしょうか。困ったものです。(笑)

 いつも長い旅日記にお付き合いありがとうございます。よろしかったら下の観光船に乗り、上海の夜をお楽しみ下さい。