八ヶ岳 「ペンションあるびおん」の日々 : 夏みかんのマーマレード

Mar 18, 2012

夏みかんのマーマレード

 伊豆・子浦産の夏みかんでジャム作りです。自然に任せている木なので、勿論無農薬。安心してマーマレードが作れます。自然だけに周りの木の樹液で黒くなっているのもありますが、たわしで洗うと綺麗になります。
  さて30個以上はありそうな夏みかんの皮をむいて、実を散り出すにはそれなりの時間がかかります。しっかり体制を整えて、座ってレテビを見たり、音楽を聴いたりしながらじっくり取りかかる事にします。
夏みかんの皮は厚くて固いので、包丁で切れ目を入れてもむくには力がいります。本当はこのような単純作業を続けることは苦手です。でもやりはじめるとそれはそれで楽しいものです。
皮を剥くと、皮のぶつぶつの中から液体が霧のように飛び散るのが分かります。良い香りが辺り一面に広がりますね。これはリモネンという成分で、気持ちを明るくしたり、元気にしてくれるリラクゼーション効果のある香りです。殺菌作用もあるのでお部屋の空気が浄化されます。
次に皮の裏についた綿もそぎ落とし、包丁を途中でも時々研いで、切れ味の良い包丁で皮を細く切っていくと、またそれも気持ちいいものです。是非切れる包丁でね。おもしろいようにすぱすぱ細く切れていきますよ。勿論力がいらないから肩も張りません。綿は綿で捨てずに細く切って一緒に使います。綿付きのままでも良いのですが、やはり皮を細くしたので別々に。切るそばから水に入れると、どんどん苦みが抜けていきます。
切り終わった皮と綿はもむようにして流水で洗い、たっぷりの水で茹でていきます。茹でては水で洗い、また茹でます。私は2回で終わりにしましたが、苦みが強いときは更に繰り返せば良いとお思います。
このゆで汁は捨てずにためておき、食器洗いや雑巾がけに使いましょう。やはりリモネンの作用で油が良く落ち、洗い上がりもさっぱり。掃除に使えば殺菌作用とアロマ効果で清々しいお部屋になりますね。この汁で布巾を煮るとシミや黒ずみが綺麗になります。
さて、皆さんは実をどう取り出しますか?袋も入れる方は種だけ出して刻むそうですが、私は中袋だけは入れません。だから実だけを綺麗に取り出したいのです。皮を剥く前にグレープフルーツ食べるようにくりぬく方も、実を一つずつ外して中袋を剥く方もいらっしゃることでしょう。
私は外皮を剥いた中身をリンゴを剥くように薄く剥いていきます。そして剥いた実を今度は皮と実の間に包丁を入れて実を出します。残った中袋もぎゅっと絞ると汁がとれます。とっても楽です。
茹でた皮はぎゅっと水分を絞り、実や絞り汁と合わせて、そこに重量の20%ぐらいのキビ糖をまぶして1時間位置きますく。今度はゆっくりの煮始めます。今日の夏みかんはジューシーなので水は一切加えずに煮始めました。煮るときも一気に煮詰めようとせず、煮立ては火を止め、さましながら味を染みさせ余熱で柔らかくする、また少し砂糖を加え火を入れてさますを繰り返します。圧力鍋で柔らかくして、後から詰めるだけの作り方もありますが、じっくりと火をいてれいく方が、深みのあるマーマレードができます。苺やブルーベリーの様な繊細な果物は、あまり時間をかけずにさっさと作った方が美味しいのですが、マーマレードはこうしてじっくり煮詰めると、甘みと苦みがほどよく折り合って良い味を出してくれるようです。
ヘタと種と絞った中袋以外全てを使ったので、大鍋一杯のマーマーレードができました。