八ヶ岳 「ペンションあるびおん」の日々 : 大鹿村騒動記

Jul 24, 2011

大鹿村騒動記

  『大鹿村騒動記』 を見に行ってきました。好きな俳優さんだった原田芳雄さんの最後の作品であること、大鹿村はここから南アルプスを距てた向こう側の村であり、なじみもあり、伊那に行ったときにこの映画の撮影に関する記事を見ていましたので見てみたいなと思っていたからです。
 テンガロハットにサングラスの原田芳雄さんは、癌の痛みとの戦いの中で撮ったとは思えない軽快な動きと台詞で、コミカルでテンポの良い場面の多い映画のリズムを作っていました。
 長野県大鹿村で300年以上続いてきた「村歌舞伎」を背景に、公演を5日後に控えた日からの村の騒動を描くのですが、役者さんも適材適所で、ベテラン同士本当にこの村の村民として一緒に生きてきたのではないかと思う息のあった映画でした。この映画は原田さん自身が「自らの原点を確認するために、どうしてもやっておきたい」と熱望して実現した映画だだったそうですが、良い作品で、原田さんらしい作品で幕を閉じたなーと観た後じみじみ思います。最後の「あれ?」って言う顔がいつまでも私の心の中に残りそうです。