八ヶ岳 「ペンションあるびおん」の日々 : いよいよ旭岳

Jun 14, 2010

いよいよ旭岳

 今日まではロープウエイが8時始発、17時最終の運行です。まだ雪も残っているとのことだし、雪の上も大夫歩くようなので、防寒着、簡易アイゼン、スパッツも持ってロープウエイに乗って姿見駅まで行きました。朝曇っていた空もすっかり晴れてきて、旭岳もすっきりと姿を現しました。

 姿見駅から一歩出るとそこは一面の雪。観光で来た人達はそこで長靴を200円で借りて外へ出て行きます。私たちも一応登山靴に簡易アイゼンを付けましたが、気温が高くぐずぐずに溶けた雪には余り効果なく、滑ってとても歩きにくいです。まだ鏡池の氷も残っています。今回はカメラも三脚も重たくて大変ですが、あの鳥を撮るためならと・・・

 上に行くにつれて日当たりの良いところは雪が溶けていて、雪解けを待っていた高山植物が咲いています。今日は思っていたほど鳥撮りさんは少なく、大砲のようなカメラが並ぶシーンはありません。主人が選んだところにカメラを設置し、じっくりと待っています。でも鳥の気配すら少なく、私は付近のお花を撮っていました。似たようなお花が色々咲いています。

    コエゾツガザクラ(小蝦夷栂桜)             エゾノツガザクラ(蝦夷栂桜)

   コメバツガザクラ(米葉栂桜)              ミネズオウ(峰蘇芳)
コケモモかと思いましたがコケモモは釣り鐘型、    蘇芳(スオウ)は、イチイのこと。
  コメバツガザクラはつぼ型で、葉は米型        葉がイチイに似ている。


                  キバナシャクナゲ(黄花石楠花)
 当たり一面を覆っているのはキバナシャクナゲ。通りかかった観察員の方のお話しだと、これが綺麗なのはせいぜい3日だとのこと。黄花石楠花が満開で旭岳がこれほどクリアーに見える日はそれほど無く、とても珍しいと聞き嬉しくなりました。
 今回はお花も撮りたいけれど、山も、そしてあわよくば近くに来た鳥さんも撮りたいとレンズはNIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G ED VRを着けて来ました。だからお花はちょっと撮りにくいけれど、きっとこれから望遠が役立つでしょう。
 段々飽きてきた私は1人もっと上の方を回ってくる事に。そこに広がる景色の何と素晴らしいこと。旭岳の勇姿に雪田、そしてキバナシャクナゲのお花畑、ミネズオウのピンクの絨毯。

    キバナシャクナゲのお花畑            ミネズオウと十勝岳連峰
       
メアカンキンバイ (雌阿寒金梅) と旭岳       姿見の池ですがまだこれしか映りません。
 朝からどんどん気温が上がり、雪も急速に溶けています。ジッとしていられない私はこの日に3回も御池巡りをしたのですが、その度に景色が代わり、雪の溶けた後にチングルマが咲き出したり、エゾコザクラ、ショウジョウバカマと・・・この日を待っていたかのように目覚めて来るのです。
 そして3回目にはノゴマが直ぐ近くのハイマツから出てきて、長いこと鳴いてくれました。やっぱりこのレンズで良かった!!

                               バックは十勝岳連峰です。
 主人は私がどんなに上の方が景色やお花が綺麗か話しても、決して狙った場所を1日動きませんでした。私が歩いている間、ノゴマを撮ったり、足元に出てきたシマリスの可愛い写真を撮っていました。でもここからも360度の景色で、鳥撮りさんは後1人だけしかいず、爽やかに晴れた一日を静かにすごせたのだから良いのかも知れません。結局今日は目的の鳥さんには出会えず下山することに。
旭岳 擂り鉢池〜姿見の池付近のアルバム 1 をどうぞ