9月3日の午前中にみなとみらいに到着。まだ遠くにあった台風ですが、その影響もあってか横浜の空はとても澄んで綺麗でした。
秋のすんだ高い空に向かって、
ランドマークタワー(296.0m)
クイーンズスクエア・クイーンズタワーA(171.8m)
横浜銀行本店(152.5m)
三菱重工横浜ビル(151.9m)
ヨコハマ グランド インターコンチネンタルホテル(139.7m)
クイーンズスクエア・クイーンズタワーB(137.8m)
クイーンズスクエア・クイーンズタワーC(109.1m) が聳えています。
ランドマークを左側に、三菱重工横浜ビルを背中にして横浜美術館は建っています。
今回の目的はここで開催されている「プーシキン展」を親子3人で観ることです。
東日本大震災と原発事故の影響を受けて急遽中止になった展覧会ですが、今年はこうして無事開かれました。
ヨーロッパ最大と言われるプーシキン美術館ですが、なかな現地を訪れることはできません。ここヨコハマでその選りすぐりの作品を観られるなんてまたとないチャンスです。
終わりも近いので混雑してるかと思ったのですが、並ぶこともなく入場でき、流れもまーまー順調でした。
でもやはり横浜ですし、この展覧会ですからゆったりとは行きません。
山梨県立美術館は良い作品がありますが、いつもゆったり観られますよ!(ちょっと山梨の宣伝)
展示は時代順になっており4章に分けて300年にわたるフランス絵画を見ることができます。
「エリザヴェータ・バリャリンスカヤ侯爵夫人の肖像」の白と青のドレスに身を包んで凛とした姿・・・それにしても青いひだを描くのは気が遠くなりそうだし、ジェラール「猫の勝利」では絵の中の物語よりドレスの光沢に目が点。「手紙を持つ女」の柔らかな肌には女の私でさえ思わず触れてみたくなる。こういう古典的な絵が好きです。そしてその技術に陶酔してしまいます。写実派は写真の普及により印象派へ移行したと言われますが、どんな優れた写真より写実派の優れた作品は私の心を揺さぶります。人の目には近くも遠くも自然とピントが合って見えるはずなのに、画家はポイントに合わせピントを合わせたかのように描いたり、背景にボケを入れたり、マクロレンズなんかができるずーっと昔からその技法を得ていたのですね。
今回感動した絵にミレーの「薪を集める女たち」があります。小さな絵で、音声ガイドもありませんでしたが、理由無しに見た瞬間に感動した作品です。なぜか?と今考えるとですが、薄暗い林の斜面をまきを二人の女の人が運んでいます。そこだけに柔らかな光が当たり、描く人の目線の温かさが伝わってきたのかも知れません。
そしてできれば写実派と違って印象派の作品はもっと離れた位置からも全体を眺めたかったです。ルノワールの「ジャンヌ・サマリーの肖像」もモネの「陽だまりのライラック」も重ねられた絵の具の色や筆のタッチが見えなくらいの位置から全体を眺められて、初めてその真価を感じることができそうですが、離れたところからは人垣が絵の前に・・・
陽だまりのドレスの上に置かれた白い絵の具・・・木漏れ日を表していますが、先日の鹿の木漏れ日模様そのままですよ。(笑)
美術に知識が深くもないのに、自分の記憶のためにつらつらと感想を書いてしまいましたが、ここまでお付き合いくださった方にはお詫び申し上げます。