八ヶ岳。小淵沢のペンションあるびおんによる日向山登山記です。

緊急なお知らせ

 日向山への登山口・矢立石への林道は通行止めです。また日向山山頂から錦滝への道、錦滝から矢立石への道も通行止めです。こんな状態です

日向山山頂に行くには、尾白川渓谷駐車場に駐車し、竹宇駒ケ岳神社へ向かう道の途中から矢立石へ登る登山道を登ってください。矢立石まで約50分ほどです。そこから通常ルートを登って、日向山山頂へ行ったら景色を楽しんで元来た道を戻ってください。決して錦滝には下らないでください。2011.10.12現在

林道も登山道もとても崩れやすい道でよく閉鎖されます。詳しくは役場(0551-42-1351)にお問い合せ下さい。

日向山

2004.11.23(火)

多くの写真はクリックすると大きな写真となります。

 快晴の勤労感謝の日、小淵沢から山頂の雁ヶ原が白く見える日向山に登ることにしました。日向山は甲斐駒ヶ岳北側の最前衛の山です。97年10月に登って以来です。尾白川林道を走って1130mの日向山登山口・矢立石についたのは12時30分。今日は祭日でもあるため狭い駐車場スーペースはいっぱいです。歩き始めると唐松や広葉樹はすっかりと葉を落とし、登山道に晩秋に陽差しが差し込み、これではもっと日焼け対策が必要だったかも。前回真っ黄色に黄葉した唐松林を歩いた記憶があったので時期を忘れ気を抜いてしまいました。こうして見通しの良くなた林の中の登山道からは左手に鳳凰三山や甲斐駒、右手に茅が岳や八ヶ岳が木々の向こうに見え隠れします。振り返ると思いがけずに富士山も見えるではありませんか。気持ちよく冴え渡った青空に向かって白樺や唐松の幹が気持ちよさそうに伸びやかに立っています。仰ぎ見ると天に吸い込まれそうです。7年前の記憶というものは曖昧なもので登り切ってなだらかになった途端もうすぐ山頂と思ったのですが、いえいえまた少し下ってもう一度登りがありやっと標識を10m左にはいると二等三角地点のある山頂です。でもここは樹木に囲まれ眺望のない山頂です。一応敬意を称しここに触れ元の登山道に戻るとなだらかな道の突き当たりが開けます。ここが雁ヶ原です。
 真っ青な空に真っ白な花崗岩の奇岩奇峰が眩しく光っています。少し西に傾いた陽に白砂がキラキラ光っているのです。手に取ってみると白砂に雲母のようなものが混ざっていてそれが光っているようです。帰ってから調べてみたら御影石のことを花崗岩(かこうがん)といい主に石英、カリ長石、斜長石、雲母(うんも)などの鉱物がはっいているそうです。だからキラキラ輝くのですね。花崗岩にはカルシウム、マグネシウム、有機物などが少ないため、花崗岩地帯の湧き水はおいしい水となるそうです。この下を流れる尾白川の水は「南アルプスの天然水」として有名です。雁ヶ原の奇峰群は花崗岩質の山の表土が流出して岩が露出してできたものでこれからも姿形を変えていくようです。
さてさっき登る途中で沢山の下山の人々に出会いましたが、もうみんな降りてしまったようでこの雁ヶ原には私達以外人っ子一人いません。白砂の斜面がずっと谷底に向かって続いていたり、白い布をまとったような岩が立ち並んでいるとなんだか招き寄せられそうでちょっと怖いような雰囲気です。でもこんな景色を独占できるなんて贅沢です。この雁ヶ原の向こうには我が町・小淵沢町と八ヶ岳が航空写真のように見えます。主人はシャッターを押しまくっていますので私は小淵沢の町を眺めながら勝手にザックからお弁当を出して食べ始めます。やがて主人がきて双眼鏡を出して我が町を眺め始めました。「星と虹歯科が見える、フィオーレが見える、あれがサントリーの倉庫だ・・・・」と。私は携帯を出し早速ペンション風路の周平さんに「今、日向山から眺めているから鏡で光を反射させて」と電話。周平さんは「全くいつも突然変な事言い出すんだから」とばかりに笑って、それでも電話の向こうでがさごそ鏡を探しはじめこちらに反応してくれました。光りました光りました。思っていたとおりのところが周平さんの所でした。残念ながら我が家・ペンションあるびおんは森の中で家にいる娘とこのような楽しいやりとりをすることができません。ここから見えた小淵沢町のzoom写真はこちら
 前回は晴れていたのですが強烈な風が谷から吹き上げていたため、砂嵐の状態でここからの景色をちょっと見て直ぐに林の中に逃げ込んでしまいゆっくりと景色を見ていないのです。だからこの無風快晴の中で今日はゆっくりと雁ヶ原を楽しみました。
 
 
まるで雪のよう 八ヶ岳をバックに奇峰群
滑り落ちそう 太陽を背にして私達の影です
青空に花崗岩の白
天を突き刺すように立つ尖峰
雁ヶ原の岩の向こうに鳳凰三山と富士山
 
 じゅうぶんに景色を堪能したのでそろそろ下山します。もうじき15時ですが太陽が甲斐駒の肩に隠れ始めようとしています。秋の日はつるべ落とし。その上高い山に囲まれていますからあっという間に日が暮れます。帰りは雁ヶ原を左端(甲斐駒方面)に歩いてゆくと左手に富士山がまた見えました。ここまで来たのも初めてなので思いがけない景色でした。ここから錦滝へと降りる下山道となります。初めは砂地をトラバースするように進みます。この砂地には人の歩いた跡の他カモシカや鹿などの動物の足跡も沢山付いています。やがて谷間の細い道となり、もうここは早くも薄暗い感じです。登るときはかなりの下山してくる人と会いましたのでこれだけ人が入っていればと付けなかった熊よけ鈴をここで初めて出して付けました。かなり急な下山道で木の根の露出した道ですから躓かないよう気を付けて下ります。鉄梯子や鎖場もあり半分ほど下ると久しぶりに膝が笑い出しました。30分ほどで錦滝に出るのですが、この30分が時間以上に感じる道のりでした。
 
滑る砂地を慎重に 富士山をのぞみながら下山
ここから錦滝への急な下山道に入ります 急な鉄梯子を後ろ向きで下ります
 下るにつれて滝の音が大きく聞こえるようになります。やがて右手に錦滝がみえてきます。今はすっかりと葉が落ちてしまって名前とはほど遠い様子ですが、紅葉の頃は錦に彩られるのでしょうか。ここで尾白川林道に突き当たります。右手に行くと尾白川渓谷の不動滝方面へ行き渓谷道を下ることも可能です。私達は尾白川林道下方の矢立石に車を置いてありますので左方面に下ります。ちょっと右手を振り返るとすでに少し雪化粧した甲斐駒が岳が手に取るように見えます。谷間の道はすっかりと日陰になってしまい心細くなってきました。熊よけ鈴があまり音を出さないようなのでザックから外して手に持って大きな音を立てて歩き始めたときです、林道前方に土砂崩れの跡が・・・・。道が谷に落ちはいなかったので岩を越えて更に林道を進むことができたので良かったのですが、ここから先に進めなかったら私達は戻って不動滝経由で尾白渓谷を下って帰るか、日向山を越えて帰らなければなりませんでした。もっともそんな時は何処かに通行止めのお知らせがあると思うのですが。ここを除いて尾白川林道は砂地の歩きやすい道ですが矢立石までは以外と長く40分ほど右手に富士山や鳳凰三山を眺めながら歩くことになります。


       
                        土砂崩れの跡

 尾白川林道から見た富士山です。今日の終わりを告げるように落ち行く陽を浴びて輝いています。地蔵岳のオベリスクも夕日を浴びて紅くなっています。16時15分矢立石に無事着き約4時間の今日の山行も終わりです。

紅葉の日向山登山(動画) 
 日向山に登ってきました。登山口付近はまだカラマツも緑ですが、登るにつれカラマツも黄味を増し、赤い紅葉も見られるようになってきます。
山頂の雁河原に出れば、右は八ヶ岳から蓼科山の眺望。左を見れば甲斐駒ヶ岳が迫り、日向山を囲む山々の錦の紅葉が花崗岩で一段と引き立て見られます。レポートはこちら
  
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ペンションあるびおんの色々な山の登山記はこちらから


矢立石→90分→雁ヶ原→10分→雁ヶ原下山道→50分(健脚向き)→錦滝→40分→矢立石

初心者、足元の準備が不十分な方は登ってきた道を戻ってください。


2010.08現在 錦滝から尾白川不動の滝へのコースは崩落箇所をトラバースして通れるようになっています。ですが崩落しやすいコースなので事前に下記の所にお問い合わせ下さい。
             
 
お問い合わせは北杜市 観光課0551-42-1351


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