甲州といえばほうとう。お味噌で煮込んだうどんのようなものに抵抗のある方もいらっしゃると思うのですが、甲州にいらしたら、そして寒い時期ならなおさらのこと、一度味わってみてください。名物はその地方で味わってこそ美味しいものです。そこの風土・気候に合わせて、長い間受け継がれてきたのには何かしらの訳があるのですから。流通の進んだ今はどこにいても、どこの地方のものでも口にすることができますが、このほうとうは、この甲州の乾燥した、キーンと冷えた空気の中でこそ美味しいのです。八ヶ岳おろしに頬を打たれて、冷えた体でお店の中にはいると、まずはお味噌の煮える温かな香りが体中を包んでくれます。それほどお腹がすいてないと感じていても、このに匂いで急にお腹がぐーっと鳴ってしまうのですから不思議です。いにしえの道具や家具に囲まれた民芸調のお座敷で待っていると、グツグツと煮えた鉄ナベが運ばれてきます。サー、やけどをしないようにあつあつをいただきましょう。ジワーッと体中が温まってきますよ!!ここでは馬刺や鹿肉、熊肉、そしてこれも甲州名物・煮貝(アワビを軟らかく煮たもの)も味わえますのでチャレンジしてみてください。
大きなお店で、観光バスも沢山やってきますが、お味はいつでも一定しています。ほうとうは郷土料理だけに、お店によりかなりそのお店の個性が強くでます。あまりにも田舎作り過ぎると観光でいらした方にはお口に合わないことも多いものです。都会からいらした方にも、若い方にも抵抗無く受け入れられるお店として、ペンションあるびおんではここをお薦めします。 |