守屋山は南アルプス最北端の山で古くから信仰の山として諏訪地方の人々に親しまれていたそうです。諏訪地方では「守屋山に雲がかかると天気が崩れる」と今でもいわれているようです。今日はこの守屋山へ向かいます。
国道20号を諏訪方面に走り、茅野から左に折れ杖突街道(国道256号)にはいり、杖突峠を越えて直ぐ街道沿い右が守屋山入口となります。ここに車を止め、靴ひもを締め荷物を点検して出発。今日は四人とちょっと寂しい山歩きです。カラマツ林の林道をしばらく登り途中で林道と別れ直登する登山道にはいります。歩き始めはいつも息が切れてしまうのです。先ほどから静かなはずの山が何か騒がしいので、耳がおかしくなったのかなと思ったら、春ゼミの鳴き声でした。体も慣れてきた頃足元を見るとベニバナイチヤクソウがたくさん咲いていました。この花はとても可愛いのですが決して採らないでください。他の場所に植えても土中バクテリヤと共生しているので育たないのです。山の花の中にはそのようなものが多く、持ち帰っても育たないのに、根こそぎ持ち帰る人が後を絶たないのは悲しいことです。街道沿いから直ぐ入れるこの山に、今たくさんの花が咲いていますが、入りやすいだけに心配になってしまいます。いつまでもこの花達が咲き続ける事を祈りながら足を前に進めます。25分ほど登ると車道と合流するので車道を右に登って広場に出ます。ここでひと休み。アレアレ、もうビールなど出している人が・・・。ここからは車道と分かれて林道赤井線に入り、直ぐに丸太の鳥居があるので林道と別れ鳥居をくぐりトイレと小屋の間を登っていきます。ここからは急登になり、ちょっと辛いところです。40分程で着いた岩場の山頂は東峰(1631.7m)で諏訪湖が眼下に広がって見えます。諏訪湖の向こうに霧ヶ峰、車山が見え、右には八ヶ岳、南アルプス、振り向けば中央アルプスと本当に素晴らしいながめです。ここに荷物を置いて、守屋神社奥宮から尾根を30分ほど歩いて一等三角点のある西峰まで行って来ました。眺望は東の方がずっとよいようです。さあ、荷物の置いてある東峰に戻ってお昼です。ある人の水筒からは新潟のお酒が、またある人のザックからはビールが。もう宴会状態。きっとひと汗かいた後には美味しいのでしょうが飲めない私には残念ながらわかりません。私はひたすらお弁当を口に運びながら、ここから諏訪の花火を見たらどんな風に見えるのかなーなど考えていました。下りの道では登りより余裕があるので沢山の山野草、山菜を見つけては名前をいいながら山歩きを楽しむ事ができました。アカエ沢の沢水のあるところにザゼンソウの群生跡も見つけました。今度は雪解けの頃ザゼンソウを見に来られるでしょうか。
★2000.04.12座禅草の守屋山を訪ねました。こちらから |