八ヶ岳 「ペンションあるびおん」の日々 : カテゴリー : 御柱祭

カテゴリー : 御柱祭

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Mar 29, 2010

上社の御柱は今?

 昨日からの雪は、またあたり一面を冬景色へと引きずり戻しましました。でも今朝は晴れていたので、上社の御柱の様子を見てこようと原村に向かうと、道路は雪だし、空もどんよりとした雲が広がって、また雪がちらほら降ってきました。
 「御柱出発の地:綱置場」には道路沿いに転々と御柱がおかれています。下社の皮を剥いた御柱と違って、みんな皮付きのままです。

「本宮 二」の御柱の所には、法被を着た人達が集まって、なにやら作業を始めています。一昨日から作業が終わらず、今日は仕上げとか。御柱の先頭に元綱を付ける大きな頑丈な輪を作り(これは御柱の穴の中を通して左右からのものが中央の同じ穴を抜けて、また左右に分かれて、左右の輪になっている)それを 根藤(地面に這っている藤の根を掘ってきたもの。原村だけは藤蔓を使っているが、他は蔓不足で根を使う)を巻いてお化粧しているらしい。今日は平日で、余り見物人もいないので、近づけるし、皆さん親切に説明もしてくださる。
この「本宮 二」の御柱は富士見町本郷・境・落合が担当です。長野県の一番山梨よりで、小淵沢とはお隣同士。そんなことからお話ししていても、何となく親近感が湧いてきます。写真も快く撮らせていただきました。

 根藤の芯を抜き、叩いて柔らかくする。今の時代、御柱を人力で山から曳くだでけも驚きなのに、簡単に手に入る材料も沢山あるのに、この様なものまで山のものを採集し、人の手で使いやすく加工する。すべて昔からのやり方を継承しているのでしょう。

           大きな輪の周りを柔らかくした根藤を巻いてお化粧です。

 雪がちらつく寒い中、それでも皆さん力を合わせて楽しそうに御柱作りに励んでい ます。そこへバスで団体さんが、この様子を見学に。皆さん、撫でたりさすったり・・・御利益がありますように・・・かな?
そういう私も、「これでお守りを作ると良いよ」と言われ、この「本宮 二」のもみの木(樹齢240年)の木片を燃やされる前に頂きました。お守りになるくらいの大きさのものを選ん で、サンドペーパーで磨いて、本宮で御朱印を押していただくそうです。御柱祭の安全を祈願して、今日作業している皆さんの胸には、この木で作ったお守りがすでに下げられていました。


 しばしお邪魔した後、更に御柱街道を下ってくると、一番下は一番目に出発する「本宮 一」の御柱がおいてありました。流石一番大きなもみの木です。9トンあるそうです。
ここでは赤ちゃんを抱いたファミリーや色々な方が記念撮影。まだ加工されていない御柱は31日に作業するそうです。今日聞いたところでは、上社の御柱はすべて皮付きのまま木落し、川越えをして、御柱屋敷にて里曳きまでに皮を剥くそうです。皮付きの御柱は抵抗もあって、曳くのも大変そうですね。
今日は雪降る中の御柱レポートでしたが、色々なお話しが聞けて楽しかったです。
詳しい曳行・木落とし・建て御柱の日程と2010年御柱紀行が続きます
御柱祭公式HP

Mar 17, 2010

上社 木落坂の今

 ボランティアの帰りに、上社の木落坂を通りかかりました。こちらは坂が整備され、立派な「御柱追いかけ綱固定柱」が立っており、その向こうにまだ真っ白な北アルプスが見えました。追いかけ綱固定柱とは、木落坂に向かってどんどん御柱が前に出たときに、心の準備が無く、いきなり落ちたら大変です。ですからここに追いかけ綱を固定しておき落ちないように引っ張っておくのです。そしていよ いよ落とせる体勢になったときに合図が出て、追いかけ綱を斧で一気に切って落とすのです。これも一気に切れないと御柱がスムーズに落ちずにけが人が出たり大変です。下社のこの場面です。木落坂を斜度27度の木落し坂を上から眺めると、うっすらと草が生えていてゲレンデのようです。ちょっと整備され過ぎにも感じます。
JRの線路の向こうに高い桟敷席が急ピッチで作られています。その右側には上川がゆったりとカーブを描きながら流れています。川越しをするのはこの川ではありません。この木落し坂を下りた御柱は、JRの狭いガードをくぐり、その日の内に宮川を川越しして、御柱屋敷までたどり着きます。昔はここから宮川やお宮が見渡せたそうですが、今は住宅でどこだかよく分かりません。

        桟敷席                       木落し坂と上川

            後ろからは蓼科山が木落し坂を見守っているようです。

 まだ綱置場まで運ばれていない上社の御柱ですが、21日にそこまで運ばれてきて、31日に綱置場で引き綱を付ける穴とか、メドテコの取り付け穴を開け、皮をむき体裁を調える作業をするそうです。そして4月2日、3日に分けて御柱は出発します。
♪御小屋山の樅の木は 里へ下りて神になる♪なるまでは大変な作業です。
もっと詳しい曳行・木落とし・建て御柱の日程と2010年御柱紀行が続きます
御柱祭公式HP

Mar 13, 2010

御柱紀行1

 いよいよ御柱ムードの高まった諏訪地方を回ってみました。
 原村の八ヶ岳農業大学校当たりが上諏訪の「御柱出発の地:綱置場」です。先日3月11日に伐採された上社の御柱8本は、枝をはらったりして皮は剥かずここに運ばれて来るはず。そして上社の御柱は皮がついたまま曳行されます。上社は伐採が寒い時期であり、樹皮も凍っていて剥けない、日数も少ないから剥けない・・・と聞いたことがあります。でも今立ってる前回の御柱の皮は剥かれています。いつの時点で、何処で 剥くのか今度聞いてきます。(hiroさん、分かったら教えてください)
まだ御柱が来ていない「綱置場」を後にして、御柱街道を茅野市街地に向かって下っていきます。途中には難所の大曲もあります。あれ?もう法被を着た人達があちらこちらに集まっています。途中には大型バスも。どうやらこのバスがあっちこっちに出てきてる法被姿の人達を乗せてどこかに行くようです。きっと打ち合わせや、下準備でしょう。
ここから諏訪の下社の方へ行って、帰りに上社の本宮により前回の御柱を見てきました。

     諏訪大社・上社 本宮一の御柱・・・皮は剥けています。
   
諏訪大社・上社 前宮二之御柱  朝見かけた人達は、総合打ち合わせと曳行の下見でした。
黄色いタオルを巻いた人は、私に色々聞かれて記念写真に遅れそうです。走っています。ごめんなさい。以上が上社の今日の様子です。

 では下社の方はどうでしょう。下社の御柱は上社と違って昨年の5月に東俣国有林で伐採されています。この時1本が折れてしまい、新たに見立て後日伐採されたそうです。下社はこの時点で枝をはらい、皮を剥き伐採終了となるそうです。これは皮を付けたまま1年おくと節が出てしまうからとか。御柱を伐採した切り株には、小さな苗 木が植えられます。以前主人が写真を撮ってきたんですが、古くてみつかりません。
今日はその御柱が置かれている「出発の地:棚木場(たなこば)」に行ってみます。昨年11月からここに置かれているはずです。
木落し坂の下を通り、細い山道を登ります。クネクネした細いこの道を曳行して木落坂の上まで運ぶのも大変なことです。登るにつれて、両側の雪も多くなって来ました。棚木場には御柱を見ようと次々人が訪れています。

綺麗に皮をむいてある下社の御柱    目通り周囲が3・3メートルと一番太い「秋宮一之御柱」。 
秋宮一の次に大きな春宮一之御柱は目通り3.02で年輪より樹齢166年と判明したそうです。
ではまた今来たクネクネ坂を下り、今の木落し坂をお見せしましょう。
 木落坂には中継用の屋台や合図を出す屋台がすでに組まれ、斜面は先日の雪に半分覆われています。

ここで後追い綱を斧で切るタイミングを見て、白旗が上がったら斧で綱を切り、御柱が木落坂を落ちてゆきます。

直下の坂が斜度35度で15m、25度の斜度で60m、国道142号線まで水平に10mと85cmを一気に御柱は落ちていきます。そして下方の河川敷は人、人、人で埋め尽くされます。2004年の木落しの様子
以上が下社の今日の様子です。
もっと詳しい曳行・木落とし・建て御柱の日程と2010年御柱紀行が続きます
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Mar 11, 2010

御柱祭の日程

 今年は御柱祭の年です。御柱と言えば長野県諏訪のお祭りですが、ここ小淵沢は長野県と接している地ですので、茅野や諏訪とはお隣同士。
御柱と聞けば、何となく血が騒ぐのです。前回、前々回と見てきたのですが、機会があれば一度見ておく価値あるお祭りです。体力も必要な時もありますが、パワーもいただけるような気がします。
7年に1度のお祭りですので、是非お見逃しなく。

      御柱祭の日程

上社:山出し[木落し・川越し]4月2日(金) ・ 3日(土) ・ 4日(日)
    曳行地図はこちら
下社:山出し[木落し・川越し]4月9日(金) ・ 10日(土) ・ 11日(日)
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上社:里曳き[建御柱]5月2日(日) ・ 3日(月・祝) ・ 4日(火・祝)
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下社:宝殿遷座祭5月7日(金)

下社:里曳き[建御柱]5月8日(土) ・ 8日(日) ・10日(月)
    曳行地図はこちら

上社:宝殿遷座祭6月15日(火)
  

もっと詳しい曳行・木落とし・建て御柱の日程
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御柱の今

御柱になる木は御小屋山中の木から選ぶのが通例になっていますが、伊勢湾台風でもみの木が倒れて適切なもみの木が調達できな事もあり、今回も蓼科国有林及び、立科町有林の木が選ばれたそうです。 そして昨年の6月の本見立てで御柱となる木が決まり、 今年の2月に各柱を担当する地区が抽籤で決まり、3月には柱が伐採され綱置場へと曳き出されているはずです。あとは山出しの日を静かに待ているはずです。(写真は2004年の御柱)
前回の綱置き場の様子 御柱の様子
 今回も出来るだけ参加したり、見に行ったりしてご報告したいと思います。
でもブログを見るだけじゃ損々、行かなきゃ損々、曳かなきゃ損々